「帯状疱疹ワクチンは眼の帯状疱疹の再発リスクを高める可能性がある」という論文

 

カリフォルニア大学の研究者たちによる論文はこちらです。以下は、それを紹介していた記事です。


帯状疱疹ワクチンは眼の帯状疱疹の再発リスクを高める可能性がある

Epoch Times 2024/02/23

Shingles Vaccine May Increase Risk of Ocular Shingles Recurrence

眼帯状疱疹を発症したことがある場合に、組換え帯状疱疹ワクチン(RZV)または Shingrix を接種すると、2回目の帯状疱疹を経験するリスクが高まる可能性があることが最近の研究で示されている。

眼帯状疱疹とは、目の領域に現れるすべての帯状疱疹を指す。眼帯状疱疹の軽度のケースは通常、まぶたの近くに発生するが、より重度のケースでは目の内部に炎症を引き起こし、失明につながる可能性がある。

カリフォルニア大学 サンフランシスコ校の研究者たちは、眼帯状疱疹の病歴がありワクチン接種を受けていない人々と比較して、組換え帯状疱疹ワクチンの接種を受けた人たちは再び眼帯状疱疹を発症するリスクが 1.64 倍高いことを発見した。

「リスクが大幅に増加するわけではありません」と筆頭著者で、カリフォルニア大学サンフランシスコ校のニシャ・アチャリア博士は語った。

「私の知る限り、これは、すでに帯状疱疹を患っているこの患者集団に対する帯状疱疹ワクチン接種後の再活性化のリスクについて得られた最初のデータです」

眼帯状疱疹の再活性化はウイルスの再活性化ではない可能性がある

帯状疱疹は水痘ウイルスによって引き起こされる。水痘に罹患すると、ウイルスは体内の神経に入り込み、活動を停止する。ウイルスが目に入る神経に潜伏している場合、ウイルスが再活性化する際に眼帯状疱疹を引き起こす可能性がある。

米国神経学会によると、帯状疱疹にかかった人のおよそ 10~ 20パーセントが眼帯状疱疹を発症する。

皮膚での帯状疱疹の再発は一般的であり、通常は潜伏ウイルスが活動している兆候だが、一部の眼での再発を説明する別のメカニズムがある可能性がある。それは、「以前の感染の一部の残存物に対して免疫系が反応していること」であるとアチャリヤ博士は言う。

ワクチンは免疫系を活性化するため、体が反応して目の中のウイルス関連の残存物を攻撃し、眼帯状疱疹の再発につながる可能性があると同氏は述べた。

「活動的な複製ウイルスはもう存在しないかもしれませんが、免疫系がいわゆるウイルス抗原、または以前の感染に関連するウイルスの一部や部分に対して反応するため、炎症が起こることもあります」とアチャリヤ博士は述べた。