英国保健当局が麻疹の全土流行を宣言。親に「子どもに麻疹ワクチンを打たせるように」と警告

 

(参考記事)麻疹の歴史に見る「ワクチンの威力」
In Deep 2024年2月13日


英国全土で麻疹が流行していると英国保健安全庁が発表。親に対し子どもに麻疹ワクチンを打たせるよう呼び掛けている

Guardian 2024/02/15

Measles in all English regions, says UKHSA, as it urges parents to get children jabbed

英国のあらゆる地域で麻疹(はしか)の感染者が発生していることを示す新たな数字を受けて、何百万人もの親たちに、子どもたちに麻疹の予防接種を確実に受けさせるよう新たな警告が発せられた。

英国保健安全庁 (UKHSA)は先月、英国全土で数百人の子どもたちが致死性の可能性のある麻疹を発症した大規模感染症発生を受け、国家的事象の宣言を余儀なくされた。

2月15日、同庁が発表した疫学報告書は、国内各地で元のホットスポットから数百マイル離れた場所で集団感染が記録されていたことを明らかにした。

UKHSAによると、感染者はロンドン、北西部、北東部、ヨークシャーとハンバー、ミッドランズ東部、イングランド東部、南東部、南西部で見つかったという。

ここ数週間でさらに多くの人がワクチン接種を受けようと名乗り出ているが、依然として数十万人の子どもたちがワクチン接種を受けていない、と保健当局者たちは述べる。

UKHSA のコンサルタント疫学者であるヴァネッサ・サリバ博士は、「予想通り、国内の一部の地域では MMR ワクチンの接種量が憂慮すべきほど低いため、現在、他の地域でも集団感染が確認され始めています」と述べた。

「まだ何十万人もの子どもたちが無防備なままであり、したがって重篤な合併症や生涯障害のリスクにさらされています。麻疹はワクチン接種で完全に予防可能です」

「我が子を確実に守るために、親たちに今すぐ MMR ワクチンの接種を受けるよう強く勧めます」

UKHSAのデータによると、先週で感染者が 56人増加し、昨年10月以降の感染者数の合計は 521人となった。

麻疹は重篤な合併症、生涯にわたる障害、死に至る可能性がある。肺や脳に影響を及ぼし、肺炎、髄膜炎、失明、発作を引き起こす可能性がある。