妊婦のマイクロRNAの調節不全は「妊娠障害の発生」と強く関係する

 

(参考記事)三年後あたりには「出産という現象がきわめて稀少」になる可能性さえ出てきた。その原因がスパイクタンパク質なのかマイクロRNAなのかはともかく
In Deep 2023年11月25日


ヒト胎盤のマイクロ RNA: 小さな分子、計り知れない力

mdpi.com 2022/09/13

Micro-RNAs in Human Placenta: Tiny Molecules, Immense Power

概要

マイクロ RNA (miRNA) は、転写後にさまざまな標的遺伝子の発現を調節する短い非コード一本鎖 RNA だ。

さまざまな種類のマイクロ RNA の発現と分布は、さまざまな妊娠段階のヒト胎盤で特徴付けられている。同定されたマイクロ RNA は、胎盤の発達の調節とヒトの妊娠の維持における重要なメディエーターとして認識されている。

マイクロ RNA の異常発現はヒトの妊娠不全に関連しており、これらのマイクロ RNA の調節不全は、子癇前症 、胎児発育遅延 、妊娠糖尿病、習慣性流産、早産、在胎週数の割に小さな胎児の出産などの妊娠中の関連疾患の発生および発症に寄与する

したがって、妊娠中のヒト胎盤におけるマイクロ RNAの発現と機能をより深く理解し、それによってマイクロ RNA を標的とする新規薬剤を開発することは、将来、関連疾患の予防と治療において有望な方法となる可能性がある。

ここでは、ヒト胎盤発達および関連疾患における マイクロ RNA の発現パターンと機能制御に関する現在の知識を要約する。