海苔が大凶作という報道

 


黄色に色落ち“のり”大凶作 仕入れ13万円増 すし店困惑

FNN プライムオンライン 2023/01/17

毎日、東京・豊洲市場から仕入れる新鮮なネタの江戸前寿司。

そのイクラやウニの軍艦巻きに使われるのりに、大きな異変が起きている。

寿司職人「穴が開いたのりが来るのが怖い」

寿司職人も悲鳴を上げる、穴の開いたのりとはいったい?

取材班は、日本一の養殖のり産地・佐賀県沖の有明海へ。

最盛期を迎えているはずの漁場で目撃したのは、目を疑うような異変だった。

黒いはずののりが、黄色に変色。

広がっていたのは、生育が十分に進まず、品質が低下する色落ちの被害。

のり漁師「これはだめですね。製品にならない。具合が悪くなりますね、この色…」

有明海では、プランクトンの大量発生が招いた赤潮により、のりの生育に必要な栄養が不足したとみられている。

のり漁師「最悪。43年間のり漁業をして一番最悪」、「深刻な状態、死活問題になっている。プランクトンが発生して、終息しない海の状態」

のりの不作は、海水温の上昇などにより、日本各地で起きている。

全国の生産量は、近年60億枚台で推移していたが、2022年度は50億枚を割り、過去最少となるおそれがあるという。

日本の食卓に欠かせない、のりの大凶作により、取引価格は高騰を続けている。

明治時代から続く都内の老舗すし店では、香り豊かで、うまみもたっぷりの有明海産ののりを使用。

しかし…。

おつな寿司・6代目 近藤克哉さん「一番高いときで、2割くらい仕入れの値段が上がりました。お土産でも、巻物はすごい数が出ますので、のりの値上げはすごく影響が大きい」

1カ月で2,500枚ののりを使うため、仕入れ額は13万円ほども上昇したという。

頭を悩ますのは、価格の高騰だけではない。

おつな寿司・6代目 近藤さん「のりに小さな穴が開いてるような感じになり、巻いたときに、ご飯の湿気を吸ったのりが、そこから裂けてくる。そうすると、商品として使えなくなってしまう」

不作の影響で、一部ののりに小さな穴が開き、太巻き作りに苦労しているという。恵方巻きの注文が殺到する節分の日を前に、不安は高まるばかり。