ミャンマーで地雷で死傷する子どもが増加。1〜3月の子どもの死者は24人





ミャンマー 地雷で死傷の子ども増加、1~3月は100人

NNA 2024/06/07

国連児童基金(ユニセフ)によると、ミャンマーで2024年1~3月に地雷・爆発性戦争残存物(ERW)で死傷した子どもは100人で、前年同期から61%増えた。

同国は事実上の内戦状態に陥っており、紛争で各勢力が地雷を使用。中国国境に隣接する北東部シャン州や、国軍と民主派武装勢力との戦いが激しい北部ザガイン地域などで特に被害が多い。

1~3月に地雷被害を受けた子どものうち、死亡は24人、負傷は76人。前年同期比では死亡者は横ばいだったが、負傷が2倍と大きく増えた。

大人を含む被害者の総数は前年同期比12%増の339人で、このうち死亡が44人、負傷が295人だった。

地域・州別では紛争地帯に被害が集中する。被害者数の割合はシャン州が25%と最も大きく、ザガイン地域が19%、中部バゴー地域が12%で続いた。

シャン州には少数民族武装勢力が乱立し、昨年10月からは3勢力が国軍に対する一斉攻撃「作戦1027」を開始。ザガイン地域は21年2月1日の軍事クーデター後、国軍への抵抗を掲げる武装勢力が次々と発足した。バゴー地域では、日本が改修に協力するヤンゴン―マンダレー鉄道の線路への地雷攻撃も相次いでいる。

ユニセフがまとめている地雷被害は市民のみを対象としている。実際の被害はより大きいとされる。