イスラエル企業の「幹細胞を培養したウナギ」の試食会で日本人が大喜び

こんなのが多くなっていくのですかね。





イスラエルの細胞水産スタートアップForseaが培養うなぎを初披露、プレミア試食会を開催

prtimes.jp 2024/06/05

細胞性食品スタートアップのForsea Foods Ltd.(フォーシーフーズ、本社:イスラエルレホボト、以下Forsea)は、6月4日、テルアビブの高級レストランで、初の公式試食会を行いました。

同社の培養うなぎを提供するこの試食会には、投資家、ジャーナリスト、食品業界の主要意見リーダー、日本大使館の代表やイスラエルに拠点を置く日本の食品会社の代表を含む 40人のゲストを迎えました。

メニューには、香り高いご飯の上に、グリルされた新鮮な培養うなぎをのせたかば焼きを含む 3つの料理が登場しました.

Forseaはウナギをはじめとする絶滅の危機に瀕した種を救う使命を持っており、オルガノイド技術(※ 幹細胞を特別な環境で育てて、小さな臓器や組織のような構造を作り出す技術)を適用して、魚の組織を元の水生環境外で細胞培養により生み出す新しいアプローチを開発しました。

業界のボトルネックを、技術で解決する

Forseaの特許化された方法は、魚の細胞が自発的に脂肪、筋肉、結合組織の自然な構成を持つ三次元組織構造に自己組織化するものです。生きた魚の中で自然に成長するプロセスを模倣することを目指しており、より自然に近い状態で細胞性食品を生産することが可能になります。

Forseaの細胞培養法のさらなる利点として、スキャフォールド(足場)段階を省略し、高価な成長因子への依存を大幅に減らすことが挙げられます。これにより、製造工程のスケーラビリティが向上し、商業的な実現可能性と、従来の養殖うなぎと同等の価格競争力を持つことができます。

野生のウナギは乱獲による深刻な供給不足に直面しているのもかかわらず、その完全養殖は依然として難しく、飼育下でのうなぎの繁殖はまだ達成されていません。 この供給不足は、うなぎに対する需要が日本国内だけでなく、アジア、アメリカ、ヨーロッパでも急増する中で発生しています。その結果、淡水ウナギの卸売価格は1キロあたり最大60米ドルに急上昇しています。

クローズドの試食イベントでは、ゲストがForseaの培養うなぎのフィレを初めて味わいました。伝統的なうなぎの風味と滑らかで柔らかい食感を再現しています。

天然ウナギよりも、サステナブルで安心

培養うなぎは、汚染物質(例えば水銀)、工業化学物質、マイクロプラスチックを含まないことも特徴であり、持続可能で、水生環境とその生物を保護する助けになります。

テルアビブにある五行思想をテーマにしたレストラン「Taizu」のオーナーであり、アジア料理のスペシャリストである著名なイスラエルのグルメシェフ、ユバル・ベン・ネリア 氏(Yuval Ben Neriah)が、日本料理の本格的な風味と感覚的な特徴を捉えるための最終調整に重要な役割を果たしました。

在イスラエル日本大使館公使の高橋誠一郎氏 は、Forseaの成果を祝福しました。「ウナギという絶滅危惧種でありながら、日本やアジアの食事に欠かせない存在を選んでいただいたことに感謝します。私たち日本人は5000年以上にわたりウナギを食べてきましたが、ウナギを生産することは決して容易ではありません。だからこそ、細胞培養でつくるセルベースうなぎの実現は、大きな企業努力の成果であると信じています」