乾癬の原因は「遺伝子の変異」であることをオーストラリアの研究者が突きとめる

 

(乾癬とは)
> 皮膚に慢性の炎症が生じる病気で、日本では約300人に1人が罹患していると推定されています。赤い発疹が頭皮の生え際やひじ、ひざなどの擦れやすい部分に出ます。白い細かいかさぶた鱗屑が表面にあることが特徴で、頭皮では「フケ症」という形で現れます。 awata-mhp.or.jp


研究者らが乾癬の原因となる遺伝子変異を発見

Epoch Times 2024/03/26

Researchers Uncover Gene Mutation Responsible for Psoriasis

変異した遺伝子の 2つのコピーが、乾癬に関連する関節の腫れ状態を引き起こす可能性があることがわかった。

オーストラリア国立大学の研究者たちは、乾癬を引き起こす遺伝子変異を特定した。

乾癬は、かゆみのある鱗状の斑点を伴う発疹を引き起こす皮膚疾患で、最も一般的には膝、肘、体幹、頭皮に発生する。

ネイチャー誌に掲載された論文の中で、科学者らは IKBKB 遺伝子の変異が乾癬を引き起こすことを明らかにした。

この遺伝子変異の 2つのコピーは、乾癬に関連する関節の腫れ状態である乾癬性関節炎の発症につながる可能性がある。

「今回我々は、IKBKB 変異のヘテロ接合マウスが乾癬を発症することを示した」と論文には述べられている。

「遺伝子量を 2倍にすると、乾癬性関節炎の特徴である指炎、脊椎炎、および特徴的な爪の変化が生じる」

米国では約 750万人から 800万人が乾癬を患っており、世界中で 1億 2,500万人の患者がいる。

オーストラリアでは、人口の約 2.3 ~ 6.6%が免疫関連の炎症状態の影響を受けていると推定されている。

論文の筆頭著者であるオーストラリア国立大学のチェリサ・カーディネス氏は、科学者たちはマウスモデルを使用してこの変異を発見したと説明した。

現在、乾癬の治療法はなく、皮膚の軟膏、経口療法、注射などの治療法しかない。

カーディネス氏は、IKBKB 遺伝子に関する発表されたこの研究は、将来、乾癬の治療が可能になるという希望をもたらす可能性があると確信している。