「マスク着用義務が死者数を 1.5倍増加させた」と結論付けた米カンザス州の研究論文

 

論文の「討議」の部分から抜粋します。


マスクが新型コロナウイルス感染症の致死率に寄与するメカニズム

journals.lww.com 2022/02/18

A mechanism by which facemasks contribute to the COVID-19 case fatality rate

討議

この研究の目的は、2020年夏の同じ期間にマスク義務を課したカンザス州の郡とマスク義務を持たなかった郡のデータを比較することにより、マスク義務が新型コロナウイルス感染症対策基準(CFR)に寄与するかどうかを調べることであった。

この研究で得られた最も重要な発見は、マスクによって感染率が低下するため死亡者数が減少するという一般に受け入れられている考えに反して、実際はそうではなかったということだ。

この研究の結果は、マスク着用義務が実際に死亡者数を約 1.5倍、またはマスク着用義務なしの場合と比較して 〜50%多い死亡を引き起こしたことを強く示唆している

これは、マスク着用義務に従わない人、医学的理由でマスクを免除されている人、またはマスク着用義務がある公共の場所に行かない人が MMC (※ マスク義務のある郡)には未知数であるため、マスクを着用している個人のリスクはさらに高いはずであることを意味する。

事実上、これらの人々のリスクは増加していないため、マスク着用義務の下で他の人々のリスクは実際には高くなる。

マスクの義務化自体により、致死率は 1.85 / 1.58、またはマスクが義務付けられている郡では 85% / 58%増加した。これらの追加死亡者のほぼすべてが新型コロナウイルス感染症のみに起因していることも判明した。

したがって、この数字は過小評価されている可能性が高く、SARS-CoV-2 の検査で陽性反応を示したものの、根本的な死因として新型コロナウイルス感染症で死亡しなかった人の割合に大きく依存している。

Cobos-Silesらによる研究では、新型コロナウイルス感染症患者の 15%が他の病状による代償不全で死亡し、その死因は新型コロナウイルス感染症の重篤な合併症とは無関係であると記載されている。

Rommelらによる研究では、新型コロナウイルス感染症による死亡 38,641人のうち、根本的な死因として新型コロナウイルス感染症が報告されたのはわずか 31,638人(81.9%)であると記載されている。

この現象を修正すると、根本的な原因として COVID-19 による死亡の RR (※ リスク比)が 2.10 に上昇する。