ドイツ政府が、ロシアのドイツ総領事館の「閉鎖」を命令

 


ベルリン、モスクワに在ドイツ総領事館の閉鎖を命令

libertarianinstitute.org 2023/05/31

ウクライナ戦争の中で、ロシアとドイツの関係が悪化の一途をたどる中、両国は総領事館の閉鎖命令や各国の外交官数の制限などの報復措置を行ったと AP通信が報じた。。

ドイツ政府は、ロシアに対し、ドイツ国内に保有する5つの総領事館のうち4つを閉鎖するよう指示したと発表した。この動きは、ロシア政府がロシアのドイツ大使館と関連施設の職員数を制限したことを受けて行われた。

ドイツ外務省のクリストファー・バーガー報道官は記者団に対し、今回の決定は両国間の「人員と組織の同等性」を確保するために行われたと述べた。

ロシア政府は現在、どの総領事館を閉鎖するかを決定している。ドイツのロシア領事館は、ハンブルク、ライプツィヒ、ボン、フランクフルト、ミュンヘンにある。ロシア政府は最近、学校や文化団体の職員を含むドイツ当局者らのロシア滞在を上限 350人までとすると定めた。

ブルガー氏によると、ドイツは 11月までにカリーニングラード、エカテリンブルク、ノボシビルスクにある総領事館を閉鎖する予定だという。

同氏は、ベルリンが引き続き開設する残りの施設はモスクワの大使館とサンクトペテルブルクの総領事館だと述べた。

バーガー氏は、来年からロシアは、ドイツのベルリン大使館と追加の総領事館の外でのみ活動を許可されると付け加えた。

バーガー氏は状況悪化の責任はロシアにあると非難し、残念ながら現時点では両国間の数多くの二国間活動には「まったく意味がない」と述べた。

ドイツ政府は最近、ドイツとロシアの関係を著しく損なう措置を講じた。すなわち、元々はドイツの軍事備蓄から来ていたポーランドのソ連時代の戦闘機の輸出にゴーサインを出したのだ。

ドイツのオラフ・ショルツ首相は、アメリカ政府や NATO 内の他の場所からの圧力に屈し、ドイツ製主力戦車のウクライナへの移転と自国の戦車の派遣を承認し、ロシアとの代理戦争を大幅にエスカレートさせた。

ショルツ氏は戦争初期、ウクライナへの戦車や航空機の派遣が北大西洋同盟とロシアとの直接戦争につながるのではないかとの懸念から、そうした措置の可能性を明確に排除していた。