いい音楽とか、いい曲ってのは、つまりは「この曲が終わりませんように」とか、「何度も何度もずーっと聴いていたい」というような曲だと思うんですが、今回のゲイリー・ウィルソンという人の下の曲もそうなんですね。
Gary Wilson – I Wanna Lose Control (1977)
このアイ・ワナ・ルーズ・コントロールという曲は、比較的最近ラジオ(インターネットラジオ)で耳にして、
「ああ、なんていい曲だろう」
と思って、それ以来、繰り返し聞いているのですが、しかしその一方で、
「そもそも、ゲイリー・ウィルソンって誰よ」
ということになりまして、調べますと英語の Wikipedia とかもあるんですが、日本語で説明してくれているページがあったのですね。
Monchicon というサイトの「BeckやAriel Pinkらが敬愛するGary Wilsonの新作」という記事に書かれてありました。
それによりますと、
1977年にリリースされたまま人知れず埋もれていたアルバム『You Think You Really Know Me』がカルト的な再評価を受け(略)
9歳の頃から音楽を作り始め、(略)現代音楽からの影響を感じさせるストレンジなノイズとがGaryのあえぎ声の如きヴォーカリゼーションの下でくんずほぐれつするという唯一無比のサウンドを展開。
さらにライヴではセロハンやテープやヴィニールを頭にグルグル巻いてその上から曲がったグラサンを装着するという特異な風貌で奇行パフォーマンスを繰り広げ、しばしば警察沙汰になったりもしたそうです。
そんなこんなで当時は全く周囲から理解されることなく、1981年以降は完全に音楽活動から引退してしまいます。
しかし、1996年にBeckがセカンド・アルバム『Odelay』収録の「Where It’s At」の中で「Passin’ dutchie from coast to coast / like my man Gary Wilson rock the most」と彼の名前に言及したことがきっかけで再び注目されること
ということで、ベックなどにリスペクトされていた人なんですね。
上の記事にあるベックの「 Where It’s At 」という曲は、YouTube にあります。
この世のギリギリのところで、素敵な音楽を知りました。