米国によるロシアの採掘業者への制裁により、ダイヤモンドの国際取り引きにカオスが発生中

 


米国の制裁が宝石の混乱を引き起こし、インドへのロシアのダイヤモンドの流れが止まった

zerohedge.com 2022/04/23

Russian Diamond Flow To India Stops As US Sanctions Cause Gem Chaos

ダイヤモンドをお持ちなら、宝石商を呼んで、その価格を再評価する時期かもしれない。

今月初め、アメリカ財務省外国資産管理局(OFAC)は、ロシアのダイヤモンド採掘業者アルロサに制裁を課し、それにより世界のダイヤモンド原石の供給量の3分の1が削減された。

ブルームバーグは、ダイヤモンドの切断と研磨のメッカであるロシアの鉱山からインドへのダイヤモンドの流れが止まったと報告している。

業界の専門家たちによると、インドの銀行は制裁により、アルロサの支払いを処理することを望まないか、処理できないため、トレーダーやメーカーたちは回避策を模索している。

採掘業者アルロサは今週初めにトップの役人をインドに派遣し、顧客や業界団体と将来の売上について話し合った。

アルロサは、ダイヤモンド原石の世界的な供給の 33%を占めている。ロシアに対する米国の制裁は、ダイヤモンドの供給が逼迫し、岩石の価格が高騰する中、世界のダイヤモンド業界にとって大きな反響を呼んでいる。

ダイヤモンド価格インデックスは、過去2年間で36%急騰している。

専門家たちはまた、銀行が支払いを処理できなかったため、アルロサの今後のダイヤモンド原石の販売はキャンセルされたと述べた。

一方、G20加盟国の間では、すべての国がロシアのダイヤモンド原石の購入をやめるわけではないという不満が高まっている。中国、インド、中東の小売業者たちは、アメリカの制裁にもかかわらず購入を継続する予定だ。

カザフスタンの小麦粉製粉所の多くがロシア産の小麦不足のために操業停止

 


ロシア産小麦の不足で、カザフスタンの製粉所が閉鎖

world-grain.com 2022/04/22

Lack of Russian wheat shutters Kazakhstan flour mills

カザフスタン政府は国内市場に小麦を供給することを約束していたが、米国農務省(USDA)の外国農業局からの報告によると、ロシアからの小麦の輸入が不足しているため、多くの製粉業者が操業を停止した。

カザフスタンの穀物産業は、ロシアからの小麦の輸入が大幅に不足しており、入手可能な小麦は非常に高価であると業者は述べた。小麦は1トンあたり355ドルに達しており、これは歴史的に高い水準だ。

現在、カザフスタンの製粉所の少なくとも50%が操業を停止しているか、非常に限られた能力で操業している。4月中旬の時点で、操業している製粉業者でも、持っている在庫は約2週間分だという。

過去数年間、ロシアからの低価格の小麦の輸入は、カザフスタンの小麦価格を安定させていた。

カザフスタン政府の Food Contracting Corp. は、国内の備蓄に50万トンの小麦があり、そのうち25万トンが恒久的な備蓄であると述べた。さらに、FCCは、2022年1月から8月にかけて、製粉所と養鶏場に供給するために275,000トンの小麦を確保したと述べた。

2022年から23年にかけて、カザフスタンの小麦の作付面積に大きな変化は見込まれず、2,310万ヘクタールと推定されている。

[ロシア産ガス、支払い後のルーブル換金なら制裁抵触せず=欧州委員会]という報道

 

(※) 結局どうしようもなくなって屈してる……。


ロシア産ガス、支払い後のルーブル換金なら制裁抵触せず=欧州委

ロイター 2022/04/23

欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は22日、ロシアが天然ガスの購入代金をルーブルで支払うよう要請していることについて、先ずユーロもしくはドルで支払い、その後にルーブルへの換金を要請することで、制裁措置に抵触せずに済むとの考えを示した。

また、ルーブル以外の通貨で支払いを行った時点で契約上の義務が果たされたと明記する文書の発行など、天然ガス取引を巡る追加条件を模索する必要があるとの見解も示した。

ロシア国営の天然ガス大手ガスプロムとの購入契約の97%がユーロ、もしくはドル建て。欧州委報道官は、ガスプロムとの契約で合意している通貨で支払うべきとの見解を示している。

[仕入れ値が最大5割増しの肉も]というテレビ山梨の報道

 

(※) この報道には「円安の影響で」とありますが、問題はそれ以上に、世界的に飼育動物のエサとなるトウモロコシなどの飼料用穀物が異常に高騰していることがあり、もはや従来の価格での肉の販売自体が難しくなっている上に、世界中の飼育農家そのものに経営危機が近づいているので、「そもそも肉が手に入らない」という状況も、数ヶ月のうちには見られるかもしれません。


仕入れ値が最大5割増しの肉も 円安による価格高騰 精肉店にも打撃 山梨

テレビ山梨 2022/04/22

円安の影響で外国産の食肉の仕入れ値が高騰しています。

山梨県甲府市の精肉店では最大5割近くまで仕入れ値が上がり、需要が高まる大型連休を前に大きな打撃となっています。

浅川博仁記者:
県内でも輸入肉を多く扱う甲府市の精肉店です。今月に入り100グラム60円も値上がりした肉もあり、金額も書き換えられています。

食肉の卸や小売りを行う甲府市相生の牛奥商店では、扱う4割の食肉がブラジルやオーストラリアなどおよそ10か国からの輸入ものです。

牛奥商店 山田孝太専務:
今まで味わったことのないような状況に陥っている。

過去にない状況というのは仕入れ値です。

急激な円安で外国産の食肉の仕入れ値が全て上昇しているのです。
なかでもブラジル産の鶏肉やオーストラリア産の牛こま肉は2021年の同じ時期より5割近く高騰し、店は4月、輸入肉の値上げに踏み切りました。

山田専務:
最初は企業努力でやっていたが、ここまで上がると僕らの企業努力ではどうにもならないので、順次4月から(販売価格を)上げている。

さらに、上海のロックダウンによる物流の停滞で輸入肉の確保が困難になったことも追い打ちをかけます。

山田専務:
モノによってはゴールデンウィーク明けでないと入って来ないので、さらに1割~2割の高騰は覚悟している。輸入牛の比率を下げて国産牛を増やして乗り越えていきたい。

4月末からの大型連休は多くの需要が見込まれているだけに、店にとっても消費者にとっても大きな打撃となりそうです。

鳥取県の牛乳生産者たちが飼料高騰による経営危機で知事へ緊急の支援要請

 


白バラ牛乳ピンチ!飼料高騰で知事へ緊急要請 鳥取県

BSS山陰放送 2022/04/22

価格高騰が続く原材料費。その影響が学校給食にも迫りつつあります。
給食に欠かせない牛乳ですが、いま生産現場は大変な事態に…。

大山乳業 小前孝夫 組合長
「生活もままならんような状況に陥るんじゃないかという風に非常に危惧しているところ」

コロナ禍による貨物船の減便や原油高による燃料費の急騰で牛のエサとなる飼料の値段が高騰。

22日、大山乳業と生産者の代表が知事に対して緊急の支援要請を行いました。

大山乳業にはおよそ100の酪農家と事業者が加盟していますが、配合飼料でコロナ前と比べて、およそ31パーセント値上がりしていて、中には所得が半分以下になったところもあるということです。

ナカムラファーム 中村兼三 社長
「不安です、すごく。何とか耐えるしかないというかたちだが、それがいつまで耐えないといけないのか…」

要請に対し、知事は県としても、対策をとっていきたいと応えました。

シカゴ大豆先物価格が史上最高値に迫る

 


Soybeans

tradingeconomics.com 2022/04/22

シカゴの大豆先物はブッシェルあたり17ドルを超えて取引され、米国の供給に対する強い需要と黒海地域からの出荷の混乱の見通しに支えられて、2012年9月以来の最高値に近づいた。

ブラジルとアルゼンチンの一部の悪天候により、穀物と油糧種子の生産が減少し、運賃の上昇と相まって、米国の出荷に対する需要の高まりへの期待が高った。しかし、中国は3月に米国から337万トン大豆を購入したが、家畜生産マージンの低さが購入を抑制し、前年の718万トンに比べて減少した。

[インドネシア、食用油・原材料の輸出を禁止]という報道

 


インドネシア、全ての食用油・原材料の輸出を禁止- 28日から

bloomberg.co.j 2022/04/22

インドネシアは全ての食用油とその原材料の輸出を禁止する。

国内の供給不足に対応するとし、ジョコ大統領が22日の記者会見で発表した。

大統領によれば、28日に始まる輸出停止は、国内での不足が解消されたと政府が見なすまで続けられる。世界最大のパーム油生産国であるインドネシアの食用油は大半がパーム油製品から作られる。