「経済崩壊」カテゴリーアーカイブ

アメリカの地方銀行株価指数が連日の大暴落

 

1月10日〜2月1日までの米地方銀行株価指数の推移

zerohedge.com

日本でも、2月1日に、あおぞら銀行株がストップ安となっています。原因は、アメリカの商業用不動産の市況悪化だそうです。世界全体で「同じ原因」で今後、銀行にいろいろとありそうです。

2023年4月〜2024年2月1日までのあおぞら銀行の株価の推移

zerohedge.com

アメリカの商業用不動産の崩壊は、昨年早くから言われていたことですので、意外なことでもありません。

(参考記事)モルガン・スタンレーが、米国の商業用不動産の今後の「壊滅的な崩壊」を警告
BDW 2023年4月10日




スエズ運河の輸送量が激減。コンテナ船の通過数は、パンデミック発生年を大きく下回る

そろそろ流通に問題が出てくる可能性が高そうですね。

2019年11月〜2024年1月23日までのスエズ運河の船舶の通過数

Arbor Data Science

(参考記事)パナマ運河を通過するコンテナ船など貨物船の総数が2020年4月以来の数に激減
BDW 2024年1月25日




米銀行ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ株が 40%下落

2024年1月31日のNYコミュニティ・バンコープの株価の推移

Kobeissi Letter

以下にありますように、FRBの緊急融資が3月に終わりますので、これからまた銀行破綻の連鎖が続くと見られます。

[記事]米FRBが、銀行危機に対して始めた緊急銀行融資プログラムを「3月11日で終了」と発表
BDW 2024年1月25日


米地銀NYCB、株価暴落-不動産リスクの衝撃が市場揺さぶる

bloomberg.co.jp 2021/01/31

銀行持ち株会社ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)は31日、株価が記録的な下落となった。

2023年に起きた地銀危機の勝ち組と目されていたNYCBは、同年10-12月(第4四半期)決算が予想外の赤字となり、配当を引き下げた。商業不動産が次の波乱要因となる可能性を示す前兆だとして、投資家の懸念が広がっている。

23年に破綻した米地銀シグネチャー・バンクから一部を取得したNYCBは、貸し出しリスクに対応するためにキャッシュを積み上げた。問題債権には2件のコープ式物件とオフィス物件向けが含まれる。

またシグネチャーの部分買収による規模拡大に伴い、当局の規制が強化されたことも影響した。NYCBの貸倒引当金は5億5200万ドル(約810億円)に急増し、アナリストや株主に衝撃を与えた。

パイパー・サンドラーのアナリスト、マーク・フィッツギボン氏は「行ったことはすべて理にかなっており、長期的には良いことだろう。しかし短期的にみれば、市場はサプライズを好まない」とインタビューで指摘。

第4四半期の株主配当は5セントに引き下げられた。アナリスト予想では17セントでの据え置きが見込まれていた。

31日のニューヨーク株式市場で、NYCBは一時46%下落。終値は38%安だった。他の地銀株も下落。KBW地方銀行株指数は6%下げ、昨年3月にシリコンバレー銀行(SVB)に取り付け騒動が起きて以来の大幅な下落となった

NYCBのトーマス・カンジェミ最高経営責任者(CEO)は31日、「今回の減配は全ての株主にとって重要であり、またその影響も認識している。決定は容易ではなかった」との声明を発表した。

第4四半期の純損失は2億5200万ドル。アナリスト予想は2億600万ドルの純利益だった。収入は8億8600万ドル。市場や9億3200万ドル近い収入を見込んでいた。



[ジ・エンド]ついに中国恒大に裁判所が「清算命令」。株は取引停止

 


DarioCpx

44兆円の負債と共に崩壊…。


香港裁判所、3000億ドルの債務計画が失敗し不動産会社中国恒大に清算命令

ABC News 2024/01/29

Hong Kong court orders property firm China Evergrande to liquidate after plan for $300B debt fails

香港の裁判所は、世界で最も多額の負債を抱えている不動産開発会社、中国恒大に対し、中国の債務負担の増大に対する懸念を煽り、銀行と債券保有者に負う 3,000億ドル (約 44兆円)の再編努力が失敗に終わったことを受け、清算を命じた

中国恒大集団は、中国の経済成長鈍化に対する脅威とみなす与党・共産党の急増する債務抑制を求める政府の圧力を受けて、2020年以降破綻した一連の中国開発会社のうちの最大手企業の1つだ。

しかし、過剰借入の取り締まりにより、不動産業界は危機に陥り、今は経済の足かせとなっている。他の多くの開発業者も経営危機に陥っており、その苦境は中国国内外の金融システムに波及している

世界の金融市場はこれまで、恒大が世界的な衝撃を引き起こすのではないかとの懸念から動揺していた。しかし中国の規制当局は、リスクは抑制できると述べた。恒大の負債のうち外国債権者から負っていたのはわずか数十億ドルだけだった。

リンダ・チャン判事は、恒大の破産に加え「実行可能な再建案を提出する会社側の進展の欠如」を考慮すると、裁判所が恒大に対して事業の清算を命じるのは適切であると述べた。この清算命令が、中国の金融システムにどのような影響を与えるかは不明だ

香港で取引されている恒大の株式は、取引停止に先立って 29日初めに 21%近く急落した。しかし、香港のベンチマークであるハンセン指数は 0.9%上昇し、他の不動産開発会社の株価も上昇した。

恒大は負債 3000億ドルを超える新たな債務再編計画を「精緻化」しようとしていると発表し、12月に猶予を得た。

恒大は、今回の判決に対して控訴する可能性がある。

判事は 29日午後の別の法廷で清算命令のさらなる理由を説明すると予想されている。

恒大のショーン・シウ最高経営責任者(CEO)は中国報道機関に対し、清算命令について同社は「非常に残念に思っている」と語った。また、同氏は、この命令が影響するのは香港上場の中国恒大部門のみであると強調した。

同グループの国内および海外部門は独立した法人であると同氏は述べた。シウ氏は、恒大は円滑な運営を継続し、購入者に物件を引き渡すよう努めると述べた。

同氏は「影響が出た場合でも、リスク解決と資産処分を円滑に進めるためにあらゆる努力を払うとともに、すべての作業を公正かつ法律に従って進めるために今後もあらゆる努力を払う」と述べた。

恒大は 2021年に初めて金融債務不履行に陥ったが、これは中国政府が不動産バブルの沈静化を目的として不動産開発業者への融資を取り締まってからわずか 1年余り後のことだった。

また、清算命令が中国本土での恒大の広大な事業にどのような影響を与えるかは不明だ

元英国植民地である香港は、共産主義統治下の中国とは別の法制度の下で運営されているが、その影響はますます高まっている。

本土の裁判所が香港の破産判決を認めたケースもあるが、アナリストらは恒大の件は一種のテストケースだと指摘する。

不動産が中国の好景気を牽引したが、開発業者は多額の借金をして都市をマンションやオフィスタワーの森に変えた。これにより、企業、政府、家計の負債総額は年間経済生産高の 300%以上に相当し、中所得国としては異例の高さとなっている。

この不動産危機の余波は、中国のシャドーバンキング業界(銀行と同様の金融サービスを提供しながら、銀行規制の外で運営する機関)にも影響を与えている。開発業者に多額の融資を行っていたシャドーバンクの中志は、破産状態にあると述べた。




米FRBが、銀行危機に対して始めた緊急銀行融資プログラムを「3月11日で終了」と発表

昨年春のシリコンバレー銀行の破綻から始まったアメリカ銀行危機の際に創設された「バンク・ターム・ファンディング・プログラム(BTFP)」というもので、それが終了するようです。春からまたちょっとアレな感じですね。


FRB、緊急銀行融資プログラムを3月11日に期限切れにすることを容認

REUTERS 2024/01/25

Fed to allow emergency bank lending program expire on March 11

米連邦準備理事会(FRB)は 24日、シリコンバレー銀行の破綻を受けて昨年創設された銀行向けの資金調達ライフラインが、より広範な金融危機を引き起こす恐れがあったため、予定通り3月に閉鎖すると発表した。

FRB はまた、 この「バンク・ターム・ファンディング・プログラム(BTFP)」からの新規融資の金利を残存期間中に直ちに引き上げ、米国の金融業者にとって人気があり収益性の高い裁定取引の機会となっていたものを事実上終了させる予定だ。

3月11日にプログラムを終了させることは、銀行システムへの不安が薄れたことを受けてFRB 当局者が示唆していた。

シリコンバレー銀行とシグネチャー銀行が連鎖的に破綻した後、歴史的な預金の流出や、その他の市場ストレスのさなかで、連銀は BTFP を立ち上げ、財務長官の承認を得て中央銀行が展開できる緊急融資権限を「異例の条件で」活用した。

FRB は、プログラムが終了するまで新規融資を続けると述べたが、24日には FRB の新規融資に対して銀行が支払う金利を引き上げると発表した。

FRB は事実上直ちに、新規融資の金利は融資当日の準備金残高の金利を下回らないと発表した。その結果、新規借入コストが 50ベーシスポイント近く上昇することになる。



パナマ運河を通過するコンテナ船など貨物船の総数が2020年4月以来の数に激減

中東の影響が世界全体の海運に影響を与え始めているようです。

パナマ運河の貨物船の通過数(2020年1月〜2024年1月24日)

@LizAnnSonders

パナマ運河の場所

ちなみに、スエズ運河の輸送量は以下のようになっています。右の赤い丸で囲んだ部分が現在です。

スエズ運河のコンテナ船の通過数の推移(2020年1月より現在)

TheStalwart

(参考記事)「イエメンのフーシ派がホルムズ海峡を含む中東の海路をすべて閉鎖する計画」という情報
2024年1月22日




中国株式市場が底なしの様相に。その背景にあるのは…

 

(参考記事)中国株がパンデミック初年の2020年6月以来の安値を更新。17日には5000株以上の銘柄が下落した模様
BDW 2024年1月18日

今日(1月23日)は、反発したようですが。以下は、22日の報道です。


中国本土株は再び2800ポイントを下回り、5253銘柄が下落、全セクターが全滅した

ntdtv.com 2024/01/22

陆股再度失守2800点 5253个股下跌 各板块全军覆没

中国株式市場は今日「ブラックマンデー」に遭遇した。A株市場全体では、あらゆる業種・セクターが軒並み下落し、まさに全滅と言える状況となった。

上海総合指数は再び 2,800ポイントを下回った。香港株式市場も下落が続き、ハンセン指数は再び 1万5000ポイントを割り込んだ。

市場からの報告によると、月曜日(1月22日)、上海と深センの A株市場はともに下落した。A株は合計 5,253株が下落し、上昇したのは 153株のみだった。

上海総合指数は再び整数の 2,800ポイントを下回り、過去 4年間の最低値を更新し続け、1日としては 2022年4月25日以来最大の下落幅を記録した。

香港のハンセン指数ですら 2.3%下落し、再び 1万5000ポイントを下回り、2009年以来の安値終値付近で底を打った。

ソーシャルメディアのインフルエンサーである Caojitw 氏は、自身のアカウントに、22日の中国と香港の株式市場の急落は次のような出来事が起きようとしていることを示していると投稿した。

1) 中国経済は崩壊しており、将来の経済衰退は底なしとなるだろう。

2) 中国が将来、北朝鮮になる可能性はますます高くなっており、資本主義と市場経済の産物である株式市場はもはや必要なくなる。

3) 中国の金融危機は間もなく勃発する。

4 ) 中国共産党の指導者間の内紛が激化し、予期せぬ大きな事態が起こる可能性があり、動乱の危機が迫っている。全国的に戒厳令が発令された場合、すべての取引が停止される。


 

この 2) と 4 ) については、以下の記事などをご参照いただければ幸いです。中国発の激震は近いように見えます。

[記事]「霊的洗礼」の中で中国の文化大革命は続く:ディストピアの末にたどりついた「世界一幸福な国」で進む毛沢東時代への回帰
In Deep 2023年5月23日