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[別の不動産大手も資金難に 中国恒大危機が波及、一部に報道規制]という報道

 


別の不動産大手も資金難に 中国恒大危機が波及、一部に報道規制

時事 2021/09/27

中国不動産大手・中国恒大集団の経営危機が、別の同業大手にも資金難という形で飛び火したもようだ。

業界内で連鎖的に資金繰りが悪化する可能性もあり、予断を許さない状況となっている。中国当局も神経をとがらせており、一部に報道規制とみられる動きまで出ている。

中国のニュースサイト証券時報網が27日までに報道したところによると、資金繰りに支障を来し始めているのは同業大手の融創中国(北京市)。報道によれば、浙江省紹興市での大型開発物件の販売が急激に落ち込み、市当局に不動産市場に対する締め付けの緩和を要請したもようだ。融創は紹興市政府に宛てた書簡で、当局の厳し過ぎる規制で住宅販売が大幅に減少したなどと現地事業の窮状を訴えた。

中国では当局の不動産市場に対する規制強化で、恒大集団が経営危機に陥るなど、業界全体の苦境が深まっている。

報道統制も強まっており、融創に関する証券時報網のニュースも既にインターネットから削除された。

融創の負債総額は6月末時点で約1兆元(約17兆円)と、恒大集団の1兆9700億元(約33兆円)を下回るが、新たな危機の火種となりかねない。

融創は現在、中国本土の100以上の都市で不動産事業を展開している。 

[中国の至るところで信号灯消え停電・断水…「恒大よりも電力難のほうが大変」]という報道

 


中国の至るところで信号灯消え停電・断水…「恒大よりも電力難のほうが大変」

中央日報 2021/09/27

今月23日、中国東北地域の遼寧省瀋陽市の新都市が突然の交通渋滞で大混乱が起きた。新たに作られた都心北側の瀋北新区と南側の渾南新区一帯で突然停電が発生したうえ、ちょうど帰宅時間帯に重なるようにして信号灯が消えたためだ。

交差点では車両の行列が入り乱れて深刻な渋滞が発生したと新京報が26日、情報提供イメージと共に報じた。

経済成長と同時に慢性的な電力不足に苦しめられるようになった中国が最近になって頻繁に目につくほどの電力難に陥っている。

新型コロナウイルス感染症以降、経済回復傾向の中で電力需要は急増したが石炭・石油などに対する投資の減少で需給不均衡が生じながらだ。世界的な低炭素政策に歩調を合わせようとする誇示欲が現実との乖離を生んでいるという指摘も出ている。

26日、吉林省吉林市は来年3月まで電力不足によって停電・断水が日常化するおそれがあると公示した。

上水道企業である新北水務有限公司はこの日公示文を出して、中国の電力配送会社「国家電網」が期限・時間・計画・無通知停電を予告して市内9カ所の揚水場の正常稼働が難しくなったとし、住民たちは日常に使用する水を普段から貯めておくように呼びかけた。

◆「東北制限送電」検索語照会数4億回

電力難が続き住民の不満も高まっている。微博(中国版ツイッター)で「東北制限送電」という検索語は27日、2日間で4億回の照会数を記録した。遼寧・吉林・黒竜江など東北3省で頻繁に停電が発生し、その背景を調べようとしたためだ。日常の中の不便や不満の声もあげた。

当局も対策準備に入った。26日、遼寧省の電力供給を担当する工業情報化庁は省全体の電力保障業務会議を招集してエネルギー節約を呼びかけた。当局は今年8月の電力消費量が昨年同期比9.47%増加して史上最高値を記録したが、電力生産が急減して停電事態が発生したと吐露した。

◆広東・江蘇でも電気節約キャンペーン

電気不足は東北に限定されているわけではない。昨年韓国の経済規模を越えた広東省の電力当局は26日、「広東省電力利用者に対する電気使用節約提案書」を発表した。提案書には26度未満の冷房禁止、エアコンをつけた状態での窓開放禁止、退勤時のエアコンオフ、3階以下の場合は階段利用など各種電気節約キャンペーンを提示した。

台湾企業が集まっている江蘇省崑山市は25日夜に通知を発表、市内すべての企業と貿易会社は26日から30日まで稼働中断を要求したと台湾聯合報がこの日伝えた。

中国の中央と地方政府のエネルギー使用量と炭素排出量を共に減らす「二重削減」政策施行が強化されて鋼鉄・化工・セメント・冶金・紡績などのエネルギー集約型企業の苦悩が深まっている。

◆ブルームバーグ「恒大よりも電力難のほうが深刻」

事態の悪化を受けて、米国ブルームバーグは26日、電力難の衝撃が不動産企業恒大集団の負債危機が金融システムに衝撃を与えるよりも先に中国経済を強打するおそれがあると懸念している。

野村ホールディングス首席エコノミストの陸挺氏は最新の報告書で「最近、市場の焦点が恒大と北京当局の不動産圧迫に集中し、もう一つの重要な供給の側面の衝撃である制限送電が低評価あるいは軽視されている」とし、7-9月期の中国経済の萎縮を展望した。

報告書はまた、中国の電力不足問題は世界的なエネルギー危機を反映しているとし、新型コロナ以降、家庭と企業電力の需要が急増した中で石炭・石油採掘に対する投資減少が生産量縮小をもたらしたと解説した。

電力不足はすでに中国の経済先進地域経済を強打している。江蘇・浙江・広東では減産や稼働中断を公示した上場企業が続出している。特にアルミニウム精練所などのエネルギー集約企業はすでに9月下旬から10月初めの国慶節連休まで長期休業に入る会社も次々と登場している。

◆冬季オリンピック(五輪)時の“青い空”アピールも要因

今回の中国の電力危機を政府の「空振り」に求める視点もある。特に習近平国家主席が来年2月に予定されている北京冬季五輪時に世界に青く澄んだ空を見せて国際社会に低炭素経済に対する真意をアピールしようとするのが原因というものだ。

ここ1カ月間、中国の暖房用石炭の先物価格は例年より4倍以上も上昇し、過去最高を記録した。

採掘事故や汚染を防止するために生産量を抑えているうえ、中国の最大石炭輸入国であるオーストラリアから輸入を禁止した要因も大きく作用した。石炭価格の上昇で、中国火力発電は発電原価が販売価格を超過した状態だ。火力発電は依然として中国全体電力生産で50%以上を占めている。

陸挺氏は「中国の制限送電措置に伴う影響が広がれば紡織・玩具・機械部品など世界市場が中国発供給不足の影響を受け始めるだろう」と懸念した。

一方、環球時報の胡錫進編集長は26日、微博に「東北部の停電は炭素排出量減少政策のせいではない」と主張し、「公共サービス会社が大衆の感情を過小評価した」と当局の疎通不足を集中的に叱責した。

[いつ弾けるか分からない韓国の債務爆弾230兆ウォン(約21兆円)]という報道

 


いつ弾けるか分からない韓国の債務爆弾230兆ウォン

朝鮮日報 2021/09/27

コロナ流行以降、家計と企業の債務が急速に膨らみ、返済できない可能性が高い「危険な融資」が230兆ウォン(約21兆6000億円)に達することが分かった。

今月24日に韓国銀行が発表した「金融安定状況」報告書によれば、借金を返済する能力がない自営業者、利益より利払い負担が多い企業、所得が比較的少ない20-30代の青年層などによる負債が大幅に増えていることが分かった。

韓銀は「内外からの衝撃に弱いローン利用者のリスクが現実化し、金融安定を害する可能性がある」と警告した。

自営業者に対する融資は過去1年間に急速に膨らみ、今年4-6月期には850兆ウォンを超えた。1年間で103兆ウォン増えた計算だ。韓銀はうち約9%の77兆ウォンを事実上返済不能な融資と見なしている。

年間の営業利益でローンの利払いもできない「限界企業」の割合は2010年の統計開始以来最高の15%に達する。そうした企業の債務は124兆5000億ウォンで、前年に比べ9兆1000億ウォン増加した。

青年層への融資も過去1年間で急増した。20-30代の債務は約490兆ウォンで全体の4分の1を超えた。賃貸保証金など住宅関連ローンが大幅に増えた。韓銀は青年層のローン利用者の7%に返済能力がないとみている。

借り入れ金額別に関係なく返済不能者が広がっていると仮定すると、33兆ウォン程度が焦げ付く可能性がある。

金融研究院のシン・ヨンサン・金融リスク研究センター長は「金融当局は家計債務を規制すると言いながら、賃貸保証金融資などは事実上容認し、これまで手ぬるく対応してきた。最近融資規制を強化しているが、状況をさらに悪化させることもあり得る」と述べた。

[利払い不能の韓国限界企業3465社、債務だけで124兆ウォン(約11兆7000億円)]という報道

 


利払い不能の韓国限界企業3465社、債務だけで124兆ウォン

朝鮮日報 2021/09/27

コロナの影響を受け、営業利益で利払いを賄えない状況から脱却できない「限界企業」が急増している。

韓国銀行によると、昨年の外部会計監査対象企業のうち、限界企業の割合は15%(3465社)で前年に比べ0.5ポイント増えた。2010年の統計開始以降で最高だった。

限界企業は3年連続で営業利益が利払い費用を下回った企業を指す。昨年限界企業に転落したのは1175社で19年(1077社)に比べ9%増えた。

そうした企業が借り入れた「危険な融資」は124兆5000億ウォン(約11兆7000億円)で、前年に比べ9兆1000億ウォン増えた。業種別ではコロナで大きな打撃を受けた宿泊・飲食で限界企業の割合が43%を占め最高だった。

さらに問題なのは、コロナが長期化し、限界企業に転落しかねない企業が急速に増えていることだ。

まだ「3年連続」という条件を満たしていないが、コロナの影響を受け始めた昨年1年間に利払い費用が営業利益を上回った企業の割合は企業全体の15%(過去5年の平均は12%)に増えた。

韓銀は「今後ショックが発生した場合、限界企業に転落しかねない企業が過去に比べ多い点に留意しなければならない」と警告した。

金融当局はコロナの衝撃を受けた自営業者、中小企業の融資返済猶予措置を来年3月まで3回にわたり延長した。当初は6カ月の予定だったが、2年まで延びたことになる。銀行は「これ以上の延長は困難だ」とする立場を示しており、来年3月に終了する可能性がある。

融資返済猶予措置が終了し、同時に韓銀が政策金利も引き上げた場合、経営難の中小企業が一斉に融資返済に行き詰まり、金融に衝撃を広げる可能性もある。

金融委員会によると、元金、利子の返済を猶予されている融資の残高は120兆7000億ウォンに達する。李柱烈(イ・ジュヨル)韓銀総裁は先月、政策金利を0.75%へと0.25%引き上げた際、「金融不均衡緩和の第一歩を踏み出したものだ」と発言し、追加利上げを既成事実化している。

[民家の車庫にもたれかかった状態で発見、重体の辻一憲・福井県議が死去]という報道

 


民家の車庫にもたれかかった状態で発見、重体の辻一憲・福井県議が死去

福井新聞 2021/09/27

意識不明の重体が続いていた福井県議の辻一憲さん(56)=福井県越前市宮谷町=が9月26日午後8時46分、同市内の病院で死去した。県議会局が27日発表した。

2015年に越前市・今立郡・南条郡区から県議に初当選。現在2期目の任期途中だった。県会の第2会派「民主・みらい」に所属し、今年3月から会長を務めていた。

関係者によると19日午後9時40分ごろ、辻さんが同市上真柄町の民家の車庫にもたれかかるように座っているのを住民が発見。病院に搬送されたが、意識不明の重体が続いていた。

北海道「2日間で死んだサケ 2000匹が網にかかる」

 


死んだサケ また750匹 豊頃・大津漁港 原因調査へ

北海道新聞 2021/09/27

十勝管内豊頃町の大津漁港で26日、前日に引き続き、死んだ秋サケ750匹が定置網漁で水揚げされた。この日漁獲された秋サケ全体の半分以上で、死んだサケの水揚げは2日間で2千匹を超えた。

26日朝、漁から戻った大津漁協(同管内豊頃町、浦幌町)の中村純也組合長は「自然には逆らえず非常に困った」と話した。

この日の水揚げを視察した十勝総合振興局産業振興部水産課の泉善友課長は漁業者らからの聞き取り結果を踏まえ、「現状を道水産林務部にただちに報告し、秋サケが死んでいる原因究明を求める」と述べた。

大津漁港では26日現在で、死んだサケを除き、同日の580匹を含め4万4688匹の秋サケが水揚げされている。

[習近平が「中国版リーマン・ショック」を意図的に起こすこれだけの理由]という記事

 

(※) 「中国の負債総額は669兆元(1京1000兆円)に達している」。


習近平が「中国版リーマン・ショック」を意図的に起こすこれだけの理由

ゲンダイ 2021/09/27

「異変」は数年前から起こっていた

中国の不動産最大手の一角である「恒大集団」の経営不安が大きな問題になっている。

ちなみに恒大集団は年間10兆円規模の売り上げを誇る巨大企業であり、関連会社や下請け会社まで含めると従業員数は300万人を超え、その家族も含めれば1000万人の生活に関わると言われる企業である。

事情をよく知らない人からすれば、今回の問題は突然降って沸いたような出来事に見えるのだろうが、実はこの流れはもう何年も前から静かに進行してきたものなのだ。

2020年の12月に中国社会科学院は「中国住宅ビッグデータ分析レポート」を発表し、不動産価格が、北京では2017年4月の最高値から15.8%、天津では2017年3月の最高値から21.8%、青島では2018年7月の最高値から22.8%も下落していることを公式に認めている。中には最高値から半値まで下がった都市もある。

つまり、中国では3〜4年前からすでに、不動産価格の変調が起こっていたのである。そしてこうした中で、恒大集団をはじめとした不動産企業に経営上の問題がいろいろと浮上してきていた。

そのことは債券の利回りにもよく示されている。恒大集団が2020年1月に発行した2種類のドル建て債の金利は11.5%と12%であったのだ。

この頃は米国の10年国債の金利が既に1.8%前後まで下がっていて、ドル建てであれば低金利で資金調達ができるのが当たり前になっていた。この環境下で11.5%とか12%という金利を提示しないと資金調達ができないのが恒大集団であったのだ。

「恒大集団」破綻が及ぼす影響

さて、恒大集団の問題については、その影響はほとんど中国国内に限定され、世界レベルの金融危機への発展はなく、リーマン・ショックのようなことにはならないのではないかとの見方が主流となっている。

その論拠として挙げられているのは、おおよそ以下のようなものだ。

1)恒大集団の負債総額は日本円で33兆円規模になるが、そのうち米ドル債は2兆円程度であり、限定的である。しかも恒大集団の債券の所有者は恒大集団の経営リスクが高いことを十分に理解しており、万が一のことがあることも織り込み済みで、それを前提にして保有している。

2)恒大集団から他の不動産会社などに飛び火することを中国政府は嫌うだろうから、国家による強力な介入が行われるはずである。

3)リーマン・ショック以降、主要国の金融機関では資本規制が厳格化したことで、世界の金融システムは頑強なものに変わっており、かつてのようなことは起こりえない。

一見すると説得力のある冷静な見方に思えるだろうが、こうした優等生的な見方は、こと中国を相手に考える場合にはあまり適切ではないと私は思っている。

まず1)についてであるが、確かに恒大集団の債務全体の中で、米ドル建てのものはさほど大きな割合を占めないように見える。だが、恒大集団は9月23日に支払い期限が到来した人民元建ての債券とドル建ての債券について、人民元建ての債券についてのみ金利を支払う姿勢を示した。これは負担をドル建て債券の方だけにしわ寄せしたと見ることもできる。

この方針について、恒大集団が独自に判断しているものだと考えるのは適切ではない。背後に中国政府の意向が大きく反映していると見るべきである。

つまり、国内の負担はなるべく小さくしながら、その負担をなるべく外国に大きく背負わせるようにするというのが中国政府の方針なのではないか、ということだ。外国の投資家の負担は一見すると全体の2/33に見えるが、実際にはそんなレベルでは留まらないことになるだろう。

次に2)についてであるが、これは中国という国の見方を根本的に誤っているのではないかと思う。中国政府はこれが他の企業に飛び火しないなどという夢物語はおそらく考えていない。実際、極めて危険な状況にある不動産企業は恒大集団だけではないのだ。

2020年8月に中国政府は不動産融資に関する「3つのレッドライン」を提示した。レッドラインを超えているような危険な不動産企業は銀行融資を受けられない、とするものだ。

恒大集団はこの3つのレッドラインの3つともに引っかかっていたが、そのうち1つはクリアして、現在は2つのレッドラインに引っかかっている状態だとされる。そんな中で、華夏幸福、泰禾地産、嘉凱城集団、中天金融集団、富力地産、格力地産、京投発展、藍光発展などは、今でも3つのレッドライン全てに引っかかっていると指摘されているのである。

いずれも恒大集団ほどの規模ではないが、それでも日本で言えば、三井不動産や三菱地所くらいの大企業だと思ってもらいたい。

現代ビジネス・コラムニストの近藤大介氏によると、中国の不動産の専門家が「2021年9月 不動産企業危険度ランキング」として25社を挙げているとのことだが、ここには上記に記した企業以外に20の不動産企業が記されている。

問題を抱えている企業がごく僅かであるなら、なんとか救済しようとするかもしれないが、問題はそういうレベルを遥かに超えているのである。

習近平総書記の「国家戦略」

朱鎔基元首相の息子で中国の金融界で大きな力を持ってきた朱雲来氏は、2017年末で中国の負債総額は669兆元(1京1000兆円)に達していると、2018年に開かれたクローズドな会合の中で話していた。その後の数字はわからないが、現在では1京3000兆円くらいにはなっているだろう。

2018年になってから、中国は急激に外資に対して、中国の金融マーケットを開放してきた。銀行と金融資産管理会社の外資出資比率の規制を撤廃し、100%出資の外資企業の設立も認めた。消費者金融、信託業務、ファイナンスリースなどで外資の導入を奨励する方針に変更した。

条件を満たす外国投資家が中国国内で保険代理業務や保険査定業務を行うことを認めた。外資の保険会社の設立に際して、事前に2年間にわたって事務所を開設しなければならないとの要件を撤廃した。もともとは中国人しか投資できなかった中国本土のA株市場へのアクセスを急激に緩めた。他にもまだまだ色々とある。

こうした外資規制の撤廃を西側の金融機関は歓迎し、中国の金融ビジネスへの進出が加速した。日米欧が歴史的な低金利に喘いでいる中で、中国は金融市場は規模も大きい上に金利水準も高いからだ。うまくやれるなら大きく稼げる機会が用意されているのである。

実際、金融情報会社リフィニティブの集計によると、西側の投資銀行が受け取った業務手数料は、中国を中心とするアジア・太平洋での収入がヨーロッパにおける収入を上回るようになった。

2020年に中国企業が支払った手数料は前年比36%増の総額201億ドルに達したが、これが20年代半ばに1000億ドルを超えるとの見通しをゴールドマン・サックスは示している。この方針のもとで、ゴールドマンサックスは中国事業を成長の柱に据えているのだ。

イギリスの巨大銀行であるHSBCもアメリカのリテール事業から撤退し、むしろ中国ビジネスへの集中度を一層高める姿勢を見せている。HSBCの稼ぐお金の8割近くが中国市場だという話もある。

世界最大の運用会社ブラックロックも中国シフトを高めていることで知られ、このブラックロックの姿勢については著名投資家のジョージ・ソロスが「西側の安全保障に関わる」として厳しく批判したほどだ。

本来なら外国からの干渉を嫌うはずの中国が、金融という重要部門に限ってどうして対外開放を進めているのか。それは、国内のバブル崩壊の衝撃を全世界に広げようという「国家戦略」があるからだと見るべきである。

中国共産党の習近平総書記は、この混乱を利用して国内の政敵を潰すだけでなく、世界経済を撹乱し、むしろ生じた混乱によって中国の覇権を確立することはできないか、というくらいのことを考えているのだ。

問題の根本を理解するために

こうした前提で、残る3)についても考えてみよう。

確かにリーマン・ショック後の規制強化によって、西側の金融は非常に力強くなった。リーマン・ショック時のように安易に公的資金に頼らなくても金融がなかなか壊れないような強さを身に付けたのは間違いない。不測の事態が発生した場合を想定したストレステストも行われ、これに合格することも金融機関に求められるようになった。

だが、このストレステストも、将来懸念されるストレス事象について専門家が洗い出したシナリオに基づいて実施されるものに過ぎず、中国政府がバブル崩壊の衝撃を意図的に世界に拡散させるような事態までは想定していないであろう。すなわち、ストレステストの想定を遥かに超えるようなことが中国政府によって引き起こされるとした場合、それに対応できるようなレベルには西側の金融機関も至っていない恐れがあるのだ。

私は今年の3月に『それでも習近平が中国経済を崩壊させる』を上梓し、この中で、中国の経済崩壊が今年の7月に開かれた共産党創建100周年を過ぎたあたりから見えてくるようになるのではないか、と示した。

中国共産党のトップがどうして中国経済を崩壊させるようなことをするのか、半年前には想像すらできなかった人が多いと思うし、今でも理解できない人が大半かもしれない。それでも、相次ぐIT企業への締め付け、突然の学習塾禁止、芸能界に対する粛清などなど昨今中国で相次いでいる事象は、明らかに習近平総書記が意図的に行っているものである、ということは理解できるであろう。

「常識」的なものの見方では中国経済を理解することはできない。中国経済の崩壊は習近平総書記が意図的に仕掛けている、というぐらいに「非常識」な見方をしないと、今の問題の根本を理解することはできないだろう。目下進行中の事態を軽視してはならない。