今度は茨城県で「塩酸」が大量流出

 

(参考報道) 静岡県の浜名湖近くで「濃硫酸 1900リットルが水路に流出」という報道 (2022/08/16)

(※) 今回も水路に近い場所です。


塩酸1200トン漏出か 茨城・神栖の工場 4人搬送

茨城新聞クロスアイ 2022/08/27

27日午前6時56分ごろ、茨城県神栖市東和田のガラス大手「AGC」の鹿島工場内で、塩酸が貯蔵タンクから漏れる事故があった。

同社によると、漏出量は最大1200トンという。

鹿島地方消防本部や同社によると、関連会社の従業員4人が喉の痛みを訴えて病院へ搬送された。

同社によると、漏出があったタンクには穴が開いていた。同社は今後、原因を調査するとともに、他のタンクに不具合がないかを確認している。

事故を受け、同市は同8時半、近隣住民に対し、建物の窓を閉め、できるだけ外出を控えるよう注意を呼びかけた。同消防によると、同日夕までに住民の健康被害は確認されていない。

英国の異様な電気料金設定は「数百万人の英国人への死刑判決」という報道

 


英国は、エネルギー価格の上限を 80% 引き上げることで、「数百万人に債務と死刑判決を下した」

zerohedge.com 2022/08/27

UK “Passed Debt And Death Sentence On Millions” By Increasing Energy Price Cap By 80%

英国の消費者向け電気および天然ガス料金の上限がこの秋に 80% 上昇することで、この冬、生活費の危機が悪化し、景気後退の恐れが 高まる中、何百万もの世帯がエネルギー不足に追い込まれることになる。

英国の人々の間で今日話題になっているのは、エネルギー規制当局の Ofgem が電力料金の上限を現在の 1,971 ポンド (2,330 ドル) から 10 月 1 日から記録的な 3,549 ポンド (4,189 ドル ※ 約 56万円) に引き上げたことだ。

この上限は、1 月までに 5,439 ポンド (6,427 ドル) に、春までに 7,272 ポンド (8,594 ドル) に上昇すると予想されている。これはすべて、ヨーロッパへのロシアのエネルギー供給の減少に起因する天然ガスと電力価格の急騰によるものであり、西側諸国の制裁が裏目に出てさらに悪化している。

「これほどの増加は、小刻みに動く余地のない家庭では予算を組むことができません」と、National Energy Action charity のピーター・スミス氏は述べている。「 10月になると、低所得世帯は暖房をつけられなくなる」

ロイターは英国人の市民の話を以下のように報じている。

「生活費は上昇していますが、危機がなかったときに提供されたお金で生活することがまだできると思っています。しかし、暖房をつけるか、食事をとるかの選択になるでしょう」

もう一人の英国人、ドーン・ホワイトさんは腎不全を患っており、エネルギー費の高騰により、命を救う治療を受けられなくなるのではないかと心配している。

「週に5回、20時間の(透析)機械を受けなければ、私は死ぬでしょう」と59歳の女性は言った。

急騰するエネルギーインフレは英国人の実質収入を押しつぶし、多くの人が支出を控えざるを得なくなっている。

今年の冬は、英国の家庭にとって、数十年で最も暗い冬の 1 つになる可能性がある。

政府は家族を支援するために数十億ポンドを提供してきたが、それにより増大する不満を減らすことはできないかもしれない。

「Don’t Pay UK (英国不支払い運動)」と呼ばれる運動で、116,000人を超える人々が、新しい上限価格が始まるこの秋に電気料金を支払わないことを誓約し、抵抗が高まっている。

「エネルギー規制当局は英国の数百万人に借金と死刑判決を下したばかりです。支払いを拒否するしか選択肢がありません」と、匿名のグループは述べた。

グループは、10月 1日までに 100 万人以上の英国人に電力料金の支払いをボイコットさせる取り組みの先頭に立っている。

[米国産とうもろこしの作柄が悪化、食肉のコスト高要因に]という記事

 

(※) 米国農務省のレポートの内容はこちらにあります。


米国産とうもろこしの作柄が悪化、食肉のコスト高要因に

小菅努 2022/08/28

北半球ではとうもろこしが受粉期を終えて、穀粒の形成から成長を促すステージに移行している。収穫期が徐々に近づいているが、こうした中で気になるデータが穀物調査会社Pro Farmerから発表された。

同社は8月22~25日の日程でイリノイ、インディアナ、アイオワ、ミネソタ、ネブラスカ、オハイオ、サウスダコタの畑でサンプル調査を行い、26日に2022年の米国産トウモロコシのイールド(単収)と生産高見通しを発表したが、8月12日に米農務省(USDA)が先行して発表していた数値と大きく異なる結果になったのだ。

Pro Farmerは、イールドを168.1Bu/エーカー、生産高を137.59億Buと発表している。一方、USDAはイールドと175.4Bu、生産高を143.59億Buと発表していた。Pro Farmerの生産高見通しはUSDAのものを4.2%下回っており、USDAの見通しが今季の天候リスクを十分に織り込んでいなかったのではないかとの警戒感が広がっている。

USDAも、8月の需給報告で生産高見通しを145.05億Buから143.59億Buまで引き下げているが、下方修正幅が保守的だった可能性が高まっている。

Pro Farmerの担当者は、「乾燥した西部地区で失われた生産高を東部地区で相殺できるか」が今年の焦点だったが、「答えは、明らかに不十分だった」と報告している。

西部地区のイールドは、サウスダコタが前年比12.9%低下、ネブラスカが13.7%低下と予想されているが、東部地区のオハイオが7.9%低下、インディアナが11.5%低下など、ミネソタを除く全ての調査地域でイールド見通しは下振れしている。

仮にPro Farmerの予測値の方が現実に近い場合には、USDAは今後生産高見通しの大幅な下方修正を迫られ、米国産とうもろこし需給見通しは想定以上に引き締まるリスクが高まる。

とうもろこしというと、日本人は焼きとうもろこしやサラダに使う缶詰などをイメージし易いが、実際の消費は主に家畜の餌となる飼料であり、米国産とうもろこしは米国内の畜産業での使用はもちろん、日本も含む世界各地に輸出されている。

日本の場合だと、配合・混合飼料の47.1%(2021年度実績)がとうもろこしになり、その大部分を輸入しているため、とうもろこし価格が上昇すると米国産牛肉や豚肉価格の値上がりに留まらず、国産の牛肉や豚肉価格も上昇し易くなる

まだ収穫期までは時間があるために作柄環境が改善する余地も残されているが、シカゴのとうもろこし先物価格は7月22日安値から既に最大で19.4%値上がりし、約2カ月ぶりの高値を更新している。今後1、2カ月の気象環境の重要性が高まっている。

日本の梅毒感染数が過去最多ペース

 

(※) こちらの論文などによれば、梅毒の発症は、免疫の状態と関係するようです。

(論文より)

> T 細胞、NK 細胞、および IL-2 は、一次および二次梅毒疾患の発症および病原メカニズムに関与しており、これらの細胞は疾患の治療に影響を与える。


梅毒感染数、最悪ペース 7200人超、年間最多に迫る―感染研

時事 2022/08/28

性感染症の梅毒患者が、過去最悪のペースで増加している。

国立感染症研究所によると、今年の報告数(14日時点)は7241人。現在の調査方法となった1999年以降で最多だった昨年(7983人)に7カ月余りで迫っている。急増の原因は不明だが、今年は年間1万人を超える恐れがあり、関連学会が注意を呼び掛けている。

梅毒は細菌性の感染症で、主に性行為でうつり、全身の発疹やリンパ節の腫れなどの症状が出る。初期症状が軽いために気付かず、将来的に脳や心臓に重大な合併症が出ることもある。

日本性感染症学会によると、戦後間もない49年には18万人近くの患者が発生したとの報告がある。抗菌薬の普及で大幅に減少し、90年代は年間500人程度だったが、2010年代以降は増加に転じた。

感染研によると、これまでに報告された7241人のうち、東京都が2090人で最も多く、大阪府は968人、愛知県が402人だった。北海道や神奈川など6道県でも200人を超えており、報告は全国で相次いでいる。

1~6月の感染者では、男性が約67%だった。年代別では、女性は20代と30代で約75%を占めたが、男性は40代や50代も目立った。

近年増加している理由は不明だが、インターネット交流サイト(SNS)で出会った不特定多数との性行為や、性風俗店の利用が要因との指摘もある。

日本性感染症学会は感染予防策として、性行為時にコンドームを着用することを推奨。不安な場合は保健所に相談し、疑わしい症状が出た場合は医療機関を受診することも呼び掛けている。

岸田首相が、アフリカ支援「4兆円」を表明

 

 


アフリカ支援に官民4兆円 首相「人への投資」表明

共同 2022/08/27

日本が主導する第8回アフリカ開発会議(TICAD)が27日、チュニジアの首都チュニスで開幕した。岸田文雄首相は開会式にオンラインで出席し、今後3年間で官民合わせて総額300億ドル(約4兆1千億円)規模の資金を投入すると演説。アフリカを「共に成長するパートナー」と位置付け、「人への投資と成長の質を重視する」と表明した。

途上国を借金漬けにして支配を強める「債務のわな」や、環境・人権への配慮を欠く開発支援が指摘されている中国との違いをアピールした形。

首相は、持論の「成長と分配の好循環」で強靱なアフリカを実現したいとした。

コロナの期間に激増した薬剤耐性菌

 

(※) しかし、アメリカのコロナの治療で「8割が抗菌薬を使っていた」というのはすごいですね。まったく効果がなくとも、どんどん処方する。以下は、7年前の記事ですが、これがさらに拡大しているということになりそうです。

[記事] バクテリアが人類に勝利した日:「最終救済薬コリスチン」を含めた「すべての抗生物質が無効」のウルトラ耐性菌が猛スピードで全世界に拡大している
In Deep 2015年12月7日


「今の人類の“最強の武器”にも耐性を持ってしまいお手上げ状態」コロナで増加した「薬剤耐性菌」医師が明かす“最初のパンデミック”

ABEMA TIMES 2022/08/27

医療体制のひっ迫に、後遺症。私たちが健康に暮らすうえでの大きな不安要素となっている新型コロナウイルスについて、アメリカで新たな懸念を示す調査結果が報告された。それが、薬剤耐性菌の存在だ。文字通り、抗菌薬などに対する耐性を持った菌のことで、薬が効きにくくなることで治療が難しくなるといった特性がある。

CDC(=アメリカの疾病対策センター)は、新型コロナウイルスによる薬剤耐性菌への影響について調査。2020年の新型コロナウイルスの感染拡大がピークに達した後の状況を分析した結果、7種類の病原体で、薬剤耐性菌の院内感染例が全体で15%増加していたことが明らかになった。

また、報告書によると、パンデミックが始まった年の1年間に2万9400人以上の人が、医療関連の薬剤耐性菌の感染が原因で死亡。新型コロナウイルスの流行による混乱でデータが入手しにくくなっていたため、この死者数は更に多い可能性もあるとしている。

こうした「薬剤耐性菌」とは、どのようにして発生したのか。この疑問について『ABEMAヒルズ』に出演したレニック医師は「使った抗菌薬に少しだけ耐性がある細菌が人から人に感染していく中で増えてしまった」と説明した。

レニック医師「私たち人間は常に細菌と戦っている状況です。大正時代とかだと子どもでも大人でもこの『細菌の感染』によって死んでしまうことが日常茶飯事でした。その後、20世紀に“魔法の薬”ができたのです。それが『抗菌薬』というものです。飲むと細菌がなくなるという治療薬でしたが、残念ながら、最近ではその抗菌薬が効かなくなるように細菌が進化しているのです」

「どうしてそうなったかというと、実は抗菌薬を使えば使うほど細菌が『耐性』を持つようになるからです。感染しているときにも体には何億もの細菌があり、突然変異などによって、少しだけ耐性がある菌が残ってる状態なので、抗生剤を飲むと使った抗菌薬に耐性を持った菌だけが生き残る状態になるのです。そして、そこから増えた菌が他の人にも伝染ったり……。特に病院ではその過程が繰り返されて“薬剤耐性菌”が増えているという状況です」

「薬剤耐性菌が増加している」。そう話すレニック医師は、コロナ禍で薬剤耐性菌が増えたことについて「コロナウイルスには効果がないのに抗菌薬を使ってしまっていた」と、最初のパンデミックの状況を振り返った。

レニック医師「CDCの発表にあったように、アメリカではコロナ患者のうち、8割が抗菌薬を使っていました。実はコロナは、ウイルス性感染としては全く抗菌薬が効きません。それでも抗菌薬を使ってしまっていた状況があり、その抗菌薬の使いすぎが問題です。その当時も医療のひっ迫などがあり、『本当に抗菌薬を使うことが適切なのか』という判断ができていなかったかもしれませんが、この過剰な使い方によって耐性菌が増加したのです」

抗菌薬を適切に使用できなかったことが薬剤耐性菌を増加させてしまった。

こうした薬剤耐性菌への対策が後退している状況について、CDCの抗菌薬耐性調整・戦略ユニット長のマイケル・クレイグ氏は「我々が対策を怠れば“薬剤耐性菌”の拡大は止まらない」と強い危機感を示した。

こうした報告について、レニック医師は「私も一言で言うと『怖い』です」と同意を示す。

レニック医師「私たちは昔『ペニシリン』という抗菌薬を使っていましたが、耐性菌が溢れてしまい、使う場面は極端に少なくなりました。その後もう少し強い武器、強い抗菌薬を使いますがそれにも耐性を持つ菌が増え、まるで“いたちごっこ”のようになっています。そうした段階を踏んでいった現在の耐性菌は、先程CDCの発表にもあった『カルバペネム耐性』や『バンコマイシン耐性』など、“今の人類の最強の武器”にも耐性を持っているということです」

「これは、例えるなら人間と宇宙人が戦争しているときに原爆耐性を持った宇宙人が出てくるような本当にお手上げ状態なのです。薬がどんどん強くなっているものの、それにも耐性ができて効かなくなってしまうかもしれないという怖さがあります」

現在の耐性菌はお手上げ状態と明かしたレニック医師。今後の対策として「なんとなくで抗菌薬を使うのではなく、適切なタイミングで適切な症状に使用してほしい」と考えを話した。

レニック医師「命に関わる状況とは全く関係ない、風邪症状があるときでも『早く治らなきゃ困るので抗菌薬をください』という患者が多いです。ですが、風邪を治す薬というものはそもそも存在せず、全て対処療法なのです。それでも『どうしても抗菌薬を出して欲しい』という患者がいると、絶対に抗菌薬が必要ない場合だとしても薬を処方してしまったというケースがCDCのデータでも3割あります」

「抗菌薬は、貴重な存在で最小限に使うことが重要だという意識が重要です。メリットばかりに目を向けるのではなく、デメリットにも目を向けて適切な使用を心がけて欲しいと思います」

雨水6000リットル貯めて干ばつに備えた英国の男性

 

(※) ペットボトル3000本くらいになりますかね。今、英国のかなりの地域で、「水道管を使った庭の水撒きが禁止」されています。ロンドンでは、違反の罰金は16万円だとか。


干ばつの英国で注目! 雨水6000リットル貯めて備えた男性の「46年前の経験」

日刊ゲンダイ 2022/08/27

熱波による水不足のため、英国西部などでは8月24日から水道水による「庭の水まき」「洗車」などが禁止されている。そんな中、50年近く前から自宅で雨水を集めるシステムを作り、好きなだけ畑に水をまいている男性に注目が集まっている。

イングランド北部インゴールズビーに住む元教師のピーター・ハーデンさん(82)だ。2エーカー(約810平方メートル)の畑があるバンガローに住んでいる。

雨樋から直接、水を貯めることができる貯水タンクをいくつも設置。それを連結し、電動ポンプを使って好きなだけ畑の作物に水を与えることが可能だ。現在はなんと常に6000リットルもの水をキープしているという。

ピーターさんが雨水を貯め始めたきっかけは、1976年夏に英国を襲った干ばつ。ローマで見た古代遺跡の地下貯水タンクなどに触発され、バンガローの雨樋から水を集めるタンクを少しずつ増やしていったという。

インゴールズビーもひどい水不足に見舞われており、緑が消え、乾燥しきった地面はひび割れているが、ピーターさんの農場だけは青々としていて注目を集めている。備えあれば憂いなし。経験に勝る学びはないか。

今後、さらにタンクを増やして9000リットルにするのが目標だそうだ。