「鼻をほじる行為がアルツハイマー病のリスクと関連している」という論文

いやまあ…特に男の人などはほじりますしね。私もです。

論文の概要をご紹介しますが、要点としては、

・嗅神経(匂いを処理する神経)は、鼻腔から脳へまっすぐ通じている

・この経路は血液脳関門を完全に回避する。

・鼻をほじるとき、汚染された手からウイルス、細菌、真菌などの病原体を鼻腔内に導入する。

・繊細な鼻の組織に微小な裂傷を生じさせ、その自然な防御機能を剥ぎ取る。

・組織が損傷すると、病原体が嗅覚経路から脳に侵入する。

・脳は、抗菌防御機構として、アミロイドベータタンパク質を沈着させる。

・タウタンパク質の絡まりが加速する

ということのようです。





アルツハイマー病における神経炎症:嗅覚系を介した病原体侵入における鼻ほじりの潜在的な役割?

MDPI 2023/10/24

Neuroinflammation in Alzheimer’s Disease: A Potential Role of Nose-Picking in Pathogen Entry via the Olfactory System?

要約

アルツハイマー病は、進行性の認知機能低下と記憶障害を特徴とする複雑な神経変性疾患だ。

アミロイドペプチドやタウタンパク質の沈着など、アルツハイマー病の発症に関与する可能性のある因子は数多くあるが、近年の研究では、神経炎症もその病態形成に少なくとも部分的に関与している可能性が示唆されている。

近年、新たな研究により、外部から侵入する病原体がアルツハイマー病における神経炎症プロセスを開始または加速させる可能性が検討されている。

本総説では、アルツハイマー病における神経炎症は、鼻や嗅覚系を介して脳に侵入するウイルス、細菌、真菌などの病原体によって部分的に引き起こされる可能性があるという仮説を提唱する。

嗅覚系は、脳と直接解剖学的に繋がっており、アルツハイマー病の初期段階に関与していることから、病原体の侵入経路として妥当であると考えられる。病原体が嗅覚経路を利用して神経炎症を引き起こす可能性のあるメカニズムについて議論する。

その一つとして、鼻をほじる際に土や糞便で汚染された手に嗅粘膜が偶然触れることが挙げられる。