大手生保4社の国債の含み損が14兆円に拡大




生保4社の国内債含み損14兆円に拡大、日生は減損700億円計上-3月末

Bloomberg 2026/05/26

日本生命保険など大手生保4社が保有する国債などの国内債含み損の合計が3月末時点で14兆円に膨らんだ。国内金利の上昇(債券価格は下落)を受け、含み損は1年前と比べて6割拡大した。

26日までに出そろった日本生命、第一生命保険、住友生命保険、明治安田生命保険の2026年3月期(前期)決算から集計した。

1月の衆議院解散を受け、政府による財政拡張策への懸念から金利は急騰した。超長期国債の利回りは今月に過去最高を付けるなど足元でも上昇している。本銀行による24年3月のマイナス金利解除発表を契機とした金利上昇に伴い、金利の低い時に購入した債券の含み損拡大を招く事態となっている。

日本生命は保有する国債で約700億円の減損損失を計上した。時価が取得価格を50%以上下回るなど回復が見込めないとの減損基準に抵触した。住友生命は国内債券などで約200億円の減損を計上した。

住友生命の高尾延治専務は「足元の金利上昇のスピードは速すぎる」と警戒感を示した。金利水準は投資妙味のある水準に入っているというが、「ボラティリティーが高く、金利上昇の可能性はまだどこまでいくのか見通せない」と述べた。

生保各社は基本的に満期保有を前提として国債などを購入している。ただ、巨額の含み損を抱えた状態で保険契約の解約が増えた場合などには、換金のため売却を迫られ収益に悪影響を及ぼす可能性がある。また、含み損を抱えたままだと運用面で制約を受けるとの懸念もある。

関係者によると、金融庁は1月に大手生保を対象に資産運用面に関する聞き取り調査を行っており、金利急騰を受けた影響を注視している。