オーストリアの学校で元生徒が銃を乱射、10人を殺害し自らも自殺
AP 2025/06/11
A former student opens fire at an Austrian school, killing 10 and taking his own life

オーストリア第 2の都市グラーツの学校で元生徒が火曜日(6月10)に発砲し、10人を死亡させ、多数を負傷させた後、自ら命を絶った。
21歳の男の動機については、今のところ情報は得られていない。男には前科はない。警察によると、男は 2丁の武器を使用しており、それらは合法的に所有していたとみられる。
「今日は我が国の歴史における暗い日だ」とオーストリアのクリスティアン・シュトッカー首相はオーストリア南東部の人口約 30万人の都市グラーツで記者団に語った。
首相はこれを「私たちに深い衝撃を与える国家的悲劇」と呼び、3日間の国葬を行い、オーストリアの公式施設では国旗を半旗にすると述べた。水曜日の朝には、犠牲者を追悼し、全国で 1分間の黙祷が捧げられる予定だ。
警察によると、単独犯の襲撃者はグラーツ近郊に住む21歳のオーストリア人男性で、氏名は公表されていない。
犯人はトイレで自殺した。
ゲルハルト・カーナー内務大臣は、銃撃犯は学校の生徒だったが、学業を修了していなかったと述べた。彼がいつ、何歳で学校を去ったのかは明らかにしなかった。
カーナー氏は火曜日の午後、死者のうち6人が女性、3人が男性だと述べたが、それ以上の情報は明らかにしなかった。負傷者は12人だと述べた。
オーストリア赤十字社は、現場に救急車 65台を派遣し、158人の救急隊員が負傷者の治療にあたったと発表した。さらに、特別に訓練を受けた心理士 40人が生徒と保護者のカウンセリングにあたった。赤十字社はまた、地元住民に対し、献血への協力を呼びかけている。
火曜日の暴力事件は、オーストリアの第二次世界大戦後史上最悪の攻撃となったようだ。
狩猟の伝統が強いオーストリアは、欧州連合諸国の中でも銃規制が比較的緩い国の一つだ。
オーストリアでは、ライフルやショットガンなど、発砲ごとに手動でリロードする必要がある一部の武器は、18歳以上であれば許可証なしで購入できる。