北海道で、しらす(正確には小女子)が「まったく」獲れない

 

この北海道の山下水産というのは、私の母親の知り合い筋でもあるのですが、北海道ではかなり大規模な店です。

売れ行きのいい商品のひとつの「小女子 (こうなご)」が全然とれないと書かれてありました。

小女子は、スズキ目イカナゴ科の魚である、いかなごの稚魚で、魚の種類が異なるだけで、いわゆる、しらすとほぼ同じものです。


本年度の生たきしらす佃煮と価格改定について

山下水産 2023/05/24

長い間、ご愛顧いただきましてありがとうございます。

4月末から始まる小女子漁は、昨年度、寿都・島牧・積丹半島の全地区において、不漁でしたので、今年こそはと期待しておりましたが、今年の水揚げは皆無となってしまい、漁もほぼ終了となりました。

昨年来、前浜でのにしん群来の影響や、マイワシの大群が海の底に厚く滞留していることから、小女子の稚魚の成長を妨げたものと考えられます。

今後もにしんの過剰な放流事業の継続、温暖化による夏場の海水温の上昇により、魚の生態系が著しく変化していくことが危惧されます。

お客様からは早い時期からお問い合わせを頂き、初釜生たきしらす佃煮をお待ち頂いておりましたが、このような結果となり大変申し訳なく、お詫び申し上げます。

私たちが、この生たきしらす佃煮の製造を始めて約 100年になります。先祖代々、脈々と受け継がれてきた商品が、全く製造できなくなるのは、私たちとしても非常に悔しいです。どうぞご理解をお願い致します。

また、ウクライナ情勢の悪化を受けた加工原料高騰や北海道原料の減少、電気代や資材代の高騰により、これ以上のコストの吸収ができなくなりました。大変心苦しいですが6月から商品の値上げをお願いしたく存じます。

水産加工を取り巻く環境は厳しく、今後もこの状況は続いていくと思われますが、社員一同、創意工夫をしながら、前進していく所存でございます。これまで同様にご愛顧を何卒よろしくお願い申し上げます。