フランスが史上初めて、ドルではなく「中国元」建てで中国と液化天然ガスの取引を行う

 


フランスは史上初の元建て取引で中国から65,000トンのLNGを購入

zerohedge.com 2023/03/30

France Buys 65,000 Tons Of LNG From China In First Ever Yuan-Denominated Trade

上海石油天然ガス取引所によると、中国は人民元建ての液化天然ガス(LNG)の初取引を完了した。

メディア「オイルプライス」が指摘しているように、中国の国営石油・ガス大手 CNOOC と仏トータルエナジーズ社は、中国通貨での決済で取引所での最初の LNG 取引を完了したと取引所はロイターが伝えた声明で述べた。

この取引には、アラブ首長国連邦から輸入された約 65,000 トンの LNG が含まれていた (中国は現在常に行っているにもかかわらず、ロシアの LNGを再輸出していることを決して認めないため)と上海石油天然ガス取引所は付け加えた。

世界トップの LNG トレーダーの 1 つであるフランスのトータルエナジーズ社 は、ロイター通信に対し、この取引には UAE から輸入された LNG が関係していることを認めたが、この取引についてそれ以上のコメントは控えた。

中国は何年も前から、世界市場における石油元(または場合によっては LNG 元)の関連性を高め、エネルギー貿易を含む国際貿易における米ドルの優位性に挑戦するために、人民元でより多くの貿易協定を確立することを模索してきた。

中国の習近平国家主席は 12月の画期的なリヤド訪問で、中国とアラブ湾岸諸国は石油とガス取引の人民元決済を行うためのプラットフォームとして上海石油と国家ガス取引所を利用すべきだと述べた。

とはいえ、中国政府が世界の準備金としてドルを退けるまでにはまだ道のりがある。中国の通貨は世界貿易に浸透しているが、人民元は市場の 2.7% しか占めておらず、米ドルのシェアは、今なお 41% ある。

一方、中国の通貨には現在、勢いがある。過去 1年間、ロシアは輸出、輸入、エネルギー貿易に対する西側諸国の制裁を受けて、人民元の取引に転向した。中国の通貨がプーチン大統領にとって唯一の選択肢となったためだ。