[虐待受けると遺伝子変化、脳機能が低下]という日本の研究の報道

 

(※) これは、2018年にカナダのブリティッシュコロンビア大学の研究でも同じような結果が出ています。以下の記事で取りあげたことがあります。

子どもに対しての虐待は、その子どもに「DNAレベルの変化」を引き起こすことが国際的研究で示される… (In Deep)

あるいは以下のようなイギリスの研究もあります。

子ども時代に虐待や育児放棄を受けた人の成人後の自殺リスクが「最大で5倍」となることが英国での研究で判明 (In Deep)

もっといえば、幼児期の虐待は「寿命そのものが短くなる」ことがカナダの2016年の研究で示されています。

ヒトは幼少期のストレスで《染色体の生命の回数券》テロメアが短くなることで老化が加速し、寿命が短くなることが判明 (In Deep)


虐待受けると遺伝子変化、脳機能が低下…トラウマ治療につながる可能性も

読売新聞 2021/11/19

虐待などの不適切な養育を受けた子どもは、遺伝子に変化が生じ、その度合いが強いほど脳の機能にも影響するとの研究成果を、福井大の友田明美教授(小児発達学)らの研究チームが18日、発表した。トラウマの治療法の開発につながる可能性があるという。

研究では、虐待や育児放棄(ネグレクト)などを経験した24人(平均12・6歳)と、経験していない31人(同14・9歳)から唾液を採取。愛着や絆などの形成に関連する「オキシトシン遺伝子」のDNAを解析して比べたところ、経験した子どもは、遺伝子の一部にメチル基という分子が付着する「メチル化」が1・7倍に上った。

また、磁気共鳴画像(MRI)検査で子どもの脳を調べた結果、メチル化が多いほど、脳の一部の容積が減り、活動が低下することが判明。オキシトシン遺伝子のメチル化が、こうした脳の変化に関係していると結論付けた。

虐待などを受けた子どもは、脳の一部が縮んだり、トラウマを発症したりすることは知られていたが、治療のためのターゲットが定まっていなかった。友田教授は「遺伝子に付着したメチル基を取り除くことができれば、トラウマなどを緩和できるかもしれない」と話す。論文は国際科学誌「トランスレーショナル・サイキアトリー」の電子版に掲載された。