リズについて私が知っている2、3の事柄
前回のコラム「ミスター・ヘイグ氏との戦いに負けた日」で書きましたが、最近、私がご執心のクリスチーネ、通称クリちゃんにはミスター・ヘイグ氏という名前の(名前じゃねえだろ)古くからのお客さんがいて、来店の時は同伴でやって来ます。
土曜日はほぼ毎週、同伴でやって来て、それはもう2年以上続いているようです。私も今は土曜くらいしか深夜までは飲めないので、お店に行くと大抵、ヘイグ氏と指名がバッティングします。ヘイグ氏が長く滞在する時には、時間の半分くらいしかクリスチーネの姿を拝めないこともあります。
「何にしても、クリちゃんを拝むのには苦労する」と思ったりします。
そんなわけで、毎回、ヘルプさんの来る機会がかなり多く、この店に来たのはたった3、4度だけであるにも関わらず、かなりの数のヘルプとしてやって来る女の子たちを見ていて、また会話をしています。中には何度かヘルプとして私のところにやってきた女の子もいると思います。
その日、お店に行ったのは深夜1時くらいではなかったかと思うのですが、ヘイグ氏はまだおり、クリスチーネの横で頭頂部から、まばゆい光を放ち、美しいクリスチーネの姿をさらに美しく浮かび上がらせることに成功していました。
私はヘイグ氏に照らされて光輝く店内とクリスチーネを見て、
「はじめに光ありき」
とつぶやき(なんだかよくわからないって)、席に向かいました。
今日は最初からヘルプさんがやって来ました。多分ですが、このお店は、ヘルプの女の子がついても、指名の子が来てから時間のカウントをしている感じがあるので、そのあたりは安心というか、良心的な感じです。
ボーイさんに案内されてやって来た女性・・・。
それは非常に艶やかで、真っ赤なドレスを着て、そしてなんというか、ガタイがとてもよろしい。
「下町のエリザベス・テーラー」という趣があります。
▲ 若き日のエリザベス・テーラーさん。
私はこういうセレブ系というか、堂々とした美女というのが比較的苦手で、正直、「コワイ」のです。どちらかというと、クリスチーネのような「何もかも破綻している」タイプの女の子のほうが好きという部分があります。
とはいえ、どこからどう見ても非常に美しい女性をつけてくれているわけで、普通に考えれば、ヘルプで来ていただいて申し訳ないほどでもありました(この「申し訳ない」というような気持ちを起こさせるタイプが苦手だとも言えます)。
エリザベス・テーラーさんは、私の前に大きく立ちはだかっています。
一方、対峙する私の容貌・・・・・。
私は二十代の頃、出版社でバイトをしていたことがあります。その頃、編集部のほぼ全員から「せいちょう」と呼ばれていました。
「松本清張」さんの「せいちょう」です。
当時は自分ではそれほど似ているとは思いませんでしたが、トシと共に、確かにとても似てきた感じがします。
以下、ふたりの会話の雰囲気を再現するために、写真つきにしてみます。
リズと清張のドキドキタイム

「あら、お久しぶり」

「・・・ああ・・そうですね」(本当は覚えてない)

「お邪魔いたしますわね」

「・・・・・よろしくお願いいたします」

「前の時のアレはどうでした?」

「前の時のアレ・・・・・」(まったく覚えていない)

「あたしに言ってたじゃない。ふふふ」

「ああ・・・・あれですか。あれね。ええ、ええ」(まったく思い出せない)
(10分後)

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
(以下略)
15分ほどして、クリスチーネがやって来ました。
「NOFIA さん。やっとこっち来られた」
「クリちゃん・・・・・会いたかった・・・・・」
「楽しかったですか?」
「何が?」
「あたしが来るまで」
「それは・・・・・」

さらに15分ほどして、ふたたびクリスチーネはヘイグ氏の元へと舞い戻っていきました。
見ると、ヘイグ氏の頭頂部の輝きは増しており、すでに自らが発光体であるかのような偉大なる神格の中で店内を明るく照らし続けるのでありました。
それを見て、
「テラへ・・・」
と、私はつぶやき(だから、なんだかよくわかんないって)、その光の中へ吸い込まれていくクリスチーネを見送ったのでした。
さて、次はどんなヘルプの子がどんな楽しいひとときを過ごさせてくれるのでしょう。
2011.06.14
